欧米や、アジアの他の国々と比較しても日本の臓器移植の現状はいまだに低迷を続けています。その大きな問題は脳死に至った場合に臓器を提供したいと思う人の数があまりにも少ないからであります。臓器提供の数は100万人の人口に対してスペインが49人、アメリカ32人、ドイツ23人、韓国8人に対して日本は1.4人に過ぎません。
平成22年7月に改正臓器移植法が成立し、15歳未満のドナー提供とドナーカードの保持がない場合でも家族の同意で臓器提供が可能になったことは日本の臓器移植医療にとって一歩前進しました。しかし、日本ではタブー視すらされてきた “脳死とは?”いう問題を広い年齢層の多くの方々に理解をしていただく事なくして移植医療の進展はあり得ません。2010年5月にWHOで採択された指針/勧告では「臓器移植のドナーは自給自足―渡航移植の禁止」が表明され、中でも脳死臓器移植以外には助かることのできない心臓移植患者にとって一日も早い事態改善が切望されます。
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南 和友(みなみ・かずとも)
医療法人社団 友志会 南和友クリニック 理事長・院長
1976年にドイツ デュッセルドルフ大学胸部血管外科へ留学し、ドイツで30年間心臓治療の第一線で活躍。心臓手術は約2万件、心臓移植は約1,500件の症例数を持つ、2004年からドイツ・ボッフム大学永代教授。2005年から日本大学医学部心臓血管外科教授。2010年4月から北関東循環器病院 病院長。2016年から大崎病院東京ハートセンター 顧問。2018年から医療法人社団 友志会 南和友クリニック 理事長・院長。
「NPO法人ハート to ハート・ジャパン」理事長。
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